心理学研究で卒論を書くためのアカデミック・ライティング
- 作成:杉本海里(早稲田大学,https://kairi-pf.com/)
- 公開日:2025/05/11
- ライセンス:本資料の無断での転載,改変,再配布を禁じます。共有時はURLの記載によってご対応ください。
はじめに
この資料について
- 主に大学学部生のために卒論執筆の指針を示すものです。ラボの学生向けの教材ですが,参考程度に一般向けにも公開しています。
- 執筆初期に参考にする程度に留め,最終的には指導教員の指示に従ってください。
- 一部例外を除いて,日本心理学会発行「執筆・投稿の手引き」に原則的に準拠します。
- マークダウンと独自CSSによって作成しています。
- お気づきの点やご感想は、こちらのフォームよりご連絡ください。
参照する資料
- 【全般的な執筆ルール】日本心理学会「執筆・投稿の手びき」
- 【内容構成や書き方】杉本海里「心理学研究におけるアカデミックライティング」(本資料)
- 【統計解析の書き方】新美亮輔「心理学論文における数値と統計の書き方
- 【効果量の書き方】水本篤・竹内理「研究論文における効果量の報告のために:基本的概念と注意点」
- 【全体の流れの参考】認知心理学会発行「認知心理学研究」に掲載されている論文
卒論データの管理
- 卒論用のフォルダを1個作り,卒論に関連するファイルは,すべてそのフォルダの中に入れる。
- 卒論フォルダの中に,下記のサブフォルダを作成する。
- 【データ解析フォルダ】収集したデータや,それを解析するコードなどを入れる。
- 【引用文献フォルダ】引用文献のPDFデータやメモなどを入れる。
- 【論文用画像フォルダ】卒論本文に掲載する画像などを入れる。画像は「fig1.png」「fig2.png」などとナンバリングをして管理する
- 【参考資料フォルダ】それ以外の参考資料などを雑に入れる。
- 本文データのファイルは,変更日ごとに複製してバックアップを取る。変更を加えるときは,直前のファイルを複製して複製データを編集し,保存する際にファイル名の編集日を更新する。ファイルは編集を加えた回数だけ増えていくので,最終的には20〜30個程度できる。ファイル名は「名前+日付」とする。
- 執筆中はこまめに上書き保存する(15分に1回程度)。
- 可能なら定期的に,卒論フォルダのバックアップを外部記憶装置に保存する。
執筆の順番
- 論文執筆は,以下の順番に進めるとスムーズである。
- 方法
- 結果
- 序論
- 考察
- アブストラクト
- 引用文献
- 謝辞
- 方法と結果を最初に書く順番が,最も書きやすく,論理の破綻が生じにくくなる。また、方法の章は実験調査中でも執筆可能である。
- これらのうち,一番時間のかかる章は「序論」である。時間的余裕を持って取り掛かること。
- 自分のなかで原稿が完成した後は、指導教員による添削と修正作業を行う必要がある。修正作業には1ヶ月程度要するため、大学の締め切りの1ヶ月前が実質的な締め切りである。
添削依頼の仕方
- 未完成原稿の添削は極めて難しいため,添削を依頼する前に,事前に自身で推敲を重ねること。推敲は不十分だがとりあえず全体の流れを確認してもらいたい場合などは,その旨を事前に伝える。
- 添削を依頼する際は,返却までに最短で3日程度かかることを想定すること。
- 添削済みファイルには,ファイル名の末尾に添削者のイニシャルが付けられる。このイニシャルは添削履歴を意味し,過去に誰が添削したのかを次の添削者が把握するために必要となるため,削除しないこと。添削を重ねるごとに,このイニシャルの数が増えていくことになる。たとえば,高橋太郎さんが田中健太さんと鈴木真美さんに添削をしてもらった場合は下記のようになる。
- 1回目添削を田中健太が実施→「高橋太郎20230901_kt」
- 2回目添削を田中健太が実施→「高橋太郎20230905_kt_kt」
- 3回目添削を鈴木真美が実施→「高橋太郎20230913_kt_kt_ms」
- 過去の修正箇所を見返せるように,添削ファイルは複製をして保管しておく。
内容構成
章立て
- 章立てには「章」→「節」→「項」を用いる。このうち,目次に表記するのは「章」と「節」である。
- 以下に,卒論の章立ての例を記載する。
- 第1章 序論
- 第1節 単純接触効果
- 第2節 閾下単純接触効果
- 第3節 閾下単純接触効果の測定手法
- 第4節 目的と仮説
- 第2章 方法
- 第1節 実験デザイン(あるいは調査デザイン)
- 第2節 参加者
- 第3節 実験環境(あるいは調査環境)
- 第4節 刺激(刺激を詳説する必要がある場合のみ)
- 第5節 課題(課題内容を詳説する必要がある場合のみ)
- 第6節 心理測定尺度(既存の心理測定尺度を使用している場合のみ)
- 第7節 手続き
- 第8節 統計分析
- 第9節 透明性の声明(生成AIを使用した場合など)
- 第3章 結果(結果が1種類しかない場合は,節で内容を分けずに章に直接書く)
- 第1節 主観選好スコアの比較
- 第2節 潜在選好スコアの比較
- 第4章 考察(節で内容を分けずに,章に直接書いてもよい)
- 第1節 主観的選好形成と潜在的選好形成における心理機序の差異
- 第2節 潜在的選好形成の応用可能性
- 第3節 制限事項
- 第4節 今後の展望
- 謝辞
- 引用文献
- 付録(付録はできる限り設けない)
- 章を「1. 〜〜〜」,節を「1.1 〜〜〜」,項を「1.1.1 〜〜〜」とする書き方もある。
- 節の中で細分化する際に「横小見出し」を用いることもある。
アブストラクト
- アブストラクトを読めば,論文全体の概要を理解できるようにすること。
- アブストラクトとは本文の要約であるため,本文中に書いていないことは一切書いてはならない。
- アブストラクトは,論文の構成と同じく「序論 → 目的 → 方法 → 結果 → 考察」に分けられる。下記の例では,赤色が序論,黄色が目的,緑色が方法,青色が結果と考察である。各章の主要な内容を,それぞれ簡潔にまとめること。
- よくある間違ったアブストの書き方として,「第 1 章では〜〜〜をした。第 2 章では〜〜〜をした。第 3 章では〜〜〜をした。第 4 章では〜〜〜をした。」などという書き方が挙げられる。このような書き方は,アブストラクトのストーリー性を無視した書き方であり,内容が伝わりにくい。アブストラクトのみで,1つのストーリーを示す文章として完成されるように書くこと。
序論
基本となる考え方
- 序論において最も重要なのは,「問い」「目的」「仮説」である。序論の末尾に,この3点すべてが揃っている必要がある。序論では,自身の研究の問いに繋がるように,必要な情報を順序立てて論述することが重要となる。
- 論述の際には,心理現象の広さが「広」→「狭」となるように書き進めていく。たとえば下記のような流れである。
- 記憶とはなにか?(浅く広い概念の説明説明)
- 記憶の中のワーキングメモリーとはなにか?(やや浅く広い概念の説明)
- ワーキングメモリーの個人差は?(深く狭い概念の説明)
- 睡眠時間の個人差とワーキングメモリーは関連しているかはまだ詳しくわかっていない。(問い)
- 睡眠時間とワーキングメモリーの関連を検討する。(目的)
- 適正な睡眠時間とワーキングメモリーの間には正の相関がある。(仮説)
- 扱う心理現象に関わる知見を,先行研究を引用しつつまとめることとなる。先行研究の引用は,以下のポイントに注意する。
- 序論にて,目安として15本以上の学術文献を引用すると良い。学位論文では,研究によって得られた知見のみならず理解度の深さも問われているため,複数の学術文献を引用することは理解度が十分であることを示す根拠の1つとなる。
- 学術論文には,原著論文(Original Article),総説・レビュー(Review),抄録・会議録(Proceeding),紀要などがあるが,原著論文は基本的に査読(第三者による審査)を経ており,質が保証されていることから,可能な限り原著論文を引用する。書籍やWEBサイトなど,論文以外の文献を引用することはない。また,個人のブログや一般向け読み物など,複数の研究に基づかない素人が書いた文献を引用してはならない。
- 書籍に知見が載っている場合は,二次資料である書籍は引用せずに,その知見を明らかにした一次資料の原著論文まで遡ること(二次資料を引用することは「孫引き」と呼ばれる不適切な行為)。
- 図表の引用は,必要不可欠な場合に限る。また,必要不可欠だとしても,著者の許諾を得る必要がある場合が多いので注意すること。
- 序論は,最も剽窃の問題が生じやすい章である。提出された論文は剽窃チェックされるため,厳重に注意すること。剽窃と判断されないためには,以下の行為を避ける。
- 引用の継ぎ接ぎしかしておらず,筆者の言葉が存在しない。⇒ 筆者の言葉でストーリー化すること。
- 同一文献から大量の引用をしている。⇒ 序論だけで,15本以上の文献から引用すること。
- 文章全体に占める引用箇所の割合が過度に多い。⇒ 筆者の言葉を十分に交えつつ論証すること。著作権法の観点から,自分の言葉が「主」で引用物が「従」でなければならない(主従関係規定)。
- 引用した文献の出典を明記していない。⇒ 論外。
- 引用していない文献の出典を明記している。⇒ 論外
- 序論に限らずすべての章で共通するルールだが、自分の主観的な気持ちや限定的な体験などは述べてはいけない。すべての主張は,客観的根拠に基づかなければならない。
順を追って書いてみる
- はじめに,アウトライン(骨子とも呼ぶ)を作成し,アウトラインを固めてから本文を書き進めていく。
- 手間のように感じるかもしれないが,アウトラインの検討をすると全体的な作業は大幅に楽になり,論理的整合性も確保しやすくなる。
- 最初のパラグラフで,本テーマに関連する身近な事例を挙げる。
- 読者がテーマを具体的にイメージでき,かつ興味をもって読み進められるようになる。
- これは論証ではなくあくまでも例示であるため,論文全体のうちのこのパラグラフのみ主観的となっても構わない。
- その次のパラグラフから、先行研究を引用しつつ、問いにつながるように論証する。このとき、引用の継ぎ接ぎをして先行研究を列挙するだけでは,適切な序論とはならない。論述とはストーリーであるため,問いに適切に繋がるようにストーリーを作る必要がある。
- 「目的と仮説」の節の1つ前の節の末尾で、問いを示す。それに続けて、その問いを検討することについて、学術的あるいは社会的にどのような意義や新規性があるのかを説明する。
- 最後の節で、目的と仮説を述べる。忘れがちだが,仮説にも客観的根拠が必要である。自分の主観的な思いつきで「こうなるのではないか」と仮説を立ててはならず,仮説が導き出される根拠を客観的に示す必要がある。
方法
基本となる考え方
- 方法の章は,読者が実験調査を完全再現できるようにすることが重要である。冗長にならないように注意しつつ,実験調査の再現のために必要な情報を網羅すること。
- 過去形で書き,かつ研究者を主語に置かないこと。方法の章のみに該当。
- 【間違い】調査を実施した(研究者が主語)。
- 【正しい】調査が実施された(受身形)。参加者が調査に参加した(参加者が主語)。
- 方法の章においては,各節の中でパラグラフを分割しないか,あるいは少なめにするのが一般的である。細かく複数のパラグラフに内容を分割する必要はなく,1つのパラグラフに複数のトピックが含まれていても構わない。なお,節の中で内容を分割する必要がある場合は,「横小見出し」スタイルを用いることがある。
順を追って書いてみる
- 「実験デザイン(あるいは調査デザイン)」の節で書くこと。
- 【実験】独立変数,従属変数,要因,水準,各要因のタイプ(参加者内要因/参加者間要因)。
- 【差を調べる調査】要因,水準,各要因のタイプ(参加者内要因/参加者間要因)。
- 【関連を調べる調査】何と何の関連を調べるのか。
- 「参加者」の節で書くこと。
- G*powerなどでサンプルサイズ設計を行った場合は,まずはその設計内容を書く。
- 実験参加者の属性
- 人数
- 性別ごとの人数(男性,女性,その他,分からない,回答したくない)
- 最低年齢と最高年齢
- 年齢の平均値(M)と不偏標準偏差(SD)
- 参加者の募集方法
- 参加者の除外が生じた場合は,除外基準と除外人数
- 「実験環境(あるいは調査環境)」の節で書くこと。
- 実験調査日
- 実験調査場所
- 実験調査に用いた機器のメーカーや型番など
- 実験調査に用いたソフトウェアのメーカーやバージョン番号
- その他の実験調査環境について書くべき情報
- 「刺激」の節では,実験調査で用いた各種刺激の内容や作成方法などを,可能な限り詳細に記入すること。第三者が全く同じ刺激を用意できるようにすることが重要である。
- 「課題」の節では,課題内容をできるだけ詳しく書く。
- 「心理測定尺度」の節では,使用した尺度を開発した先行研究を引用しつつ説明する。尺度を用いたことを報告するだけでなく,なぜこの尺度を用いたかを説明できる根拠も示す。英語の尺度が日本語訳されている場合,英語版の尺度作成論文と日本語版の尺度作成論文の両方を引用する。
- 「手続き」の節では,どのような手続きで参加者が実験調査を遂行したのかを示す。できるだけ図を用いて視覚的に示すこと。
- 試行数
- 呈示順
- 呈示時間
- ランダマイズ
- カウンターバランス,など
- 「統計分析」の節では,具体的にどのように統計分析を行うのかを示す。ここで詳説した場合は,結果の章では統計分析の方法論は詳説しない。
- 「透明性の声明」の節では,主に生成AIを使用した場合の使用範囲などを書く。
結果
基本となる考え方
- データに基づく事実のみを書き,結論や考察などの筆者の解釈は書かない。
- 結果を示す際には,必ず図や表を用いること。表は,多数の検定結果を示す際に有効である。
- 図表は,図表を掲載して終わりではなく,必ず本文で図表番号を指定しつつ文章形式で説明をする必要がある。論文とは文章であり,図表は文章の補足説明にすぎないため,図表にすべてを語らせてはならない。
順を追って書いてみる
- まず最初に,データ加工を行った場合は説明をする。データ加工とは,たとえば以下のような処理のことである。
- 一部のデータを除外した。(除外理由・除外基準・除外パーセンテージなどを記載する)
- 複数の数値の平均値を算出した。
- 数値Aから数値Bを減算した値を数値Cとして用いるなど計算を行った。
- 逆転項目の処理をした。
- 複数の自由記述式エピソードを数カテゴリーに分類した。
- つづいて,各群の平均値や不偏標準偏差などの記述統計量の報告を行う。
- 統計的仮説検定を行った場合はその検定結果を記載する。検定結果の報告は,以下を参考にすること。
- 差の有意性や,分散分析における主効果・単純主効果・多重比較結果などを示す際は,効果の方向性も記載すること。単に「有意性が見られた」と書くだけでは,どちらの値が大きい/小さいのかなどの大きさ・長さ・速さの向きがわからないためである。
- 【間違い】〜〜〜の結果,AとBの間に有意な差がみられた。
- 【正しい】〜〜〜の結果,AよりもBのほうが有意に大きいことが明らかとなった。
考察
基本となる考え方
- 考察とは,本研究の問いに対する答えを示し,研究全体の成果を結論づける項目である。
- 「考察」という単語を見ると,自分の考えや思いを自由に述べる場所と勘違いしやすいが,学術論文における考察はそのような内容ではない点に注意すること。
- 心理学が「ヒトの心のメカニズムを解明する学問」であることを常に意識すること。研究によって得られた心理学の知見を実社会へ応用しようと試みるなど,ヒトの心のメカニズムを解明することを目指していない内容は,書くこと自体を制限されることはないものの,それが考察のメインとなってはいけない。
- 考察は,「解釈」「リミテーション」「今後の展望」の3つのパートに大きく分けられる。
- 【解釈】得られた結果を解釈する。
- 【リミテーション】本研究の限界・制限事項を示す。
- 【今後の展望】リミテーションを受けて今後必要となる研究を示し,それを遂行するとどのような恩恵があるのかも併せて示す。
- たとえ考察であっても,自分の主観的な気持ちや限定的な体験などは述べてはならず,すべての主張は客観的根拠に基づかなければならない。したがって,考察でも先行研究の引用が必要となる。
順を追って書いてみる
- 最初のパラグラフで,本研究の振り返りとして以下の情報を順に再掲する。
- 序論で示した本研究の目的
- 実験調査の結果の概要
- 仮説が支持されたかどうか
- 本研究の問いに対する結論を簡潔に示す。
- 解釈パートを書く。
- なぜこのような結果がみられたと考えられるか。
- 先行研究と結果の傾向が一致したかどうか。
- この結果がどのような心理機序の解明につながるか。
- 別の解釈はないか。
- リミテーションパートを書く。
- この研究の実験調査デザインでは統制しきれなかった剰余変数の存在を指摘。
- この研究では検討対象としていないことを説明。
- 展望パートと書く。
- 今後、どんな実験調査をするとよいか。
- その実験調査をすると、学術的あるいは社会的にどのような意義があるか。
謝辞
- 謝辞とは,学位論文を執筆するにあたり,お世話になった人に対して謝辞を述べる箇所である。
- 建前上は任意だが,実態としては執筆が必須である。
- 内容は自由で決まったルールは存在しないが、慣例となっているフォーマットはあるため、先輩の卒論などをみて書き方を学ぶこと。
引用文献
- 本文中で引用した先行研究の出典を、箇条書形式でリストアップする。
- 引用本数の目安は,最低15本,目標30本あたりとなる。
- フォーマットは,日本心理学会が発行している「執筆・投稿の手びき」に完全に準拠すること。この手引きは,おおむねAPA(American Psychological Association)7th形式に基づいている。
- 頭の中で参考にしただけで,本文中で引用していない文献は記載しない。
- 生成AIやGoogle Scholarなどで自動出力できる出典情報は,かなりの頻度で誤った情報を出力する。出典が正しいかどうかを原文をあたって必ずチェックする。
付録
- 付録とは,本文中に書くとかさばって本文の読解を妨げるような大型コンテンツを掲載する項目である。
- 付録がない場合は,この項目は設けない。
- 付録には,付録番号(付録1,付録2,…)と付録タイトルを付ける。付録番号と付録タイトルは,付録の真上に左揃えで記載する。
ライティング
全般的ルール
- ライティングにおいて最も重要なのは,「既に出来上がっている文章を何度も読み返して推敲すること」である。推敲とは,文章を繰り返し書き直してより良くする行為のことである。日本語の誤用の大部分は,この推敲によって解消される。目安として,一般的な学位論文では推敲に1ヶ月程度の時間を要するため,早めに初稿を仕上げる必要がある。
- 初歩的なルールを以下に列挙する。
- 自身のことは「筆者」と示す。
- ですます調ではなく,である調で書く。
- 同一内容を示すときは,論文内で表記を統一し,表記ゆれを生じさせない。
- 専門用語は,その定義を明確に示す。
- パラグラフの冒頭は1文字分のスペースを空ける。
- アルファベットの人物名は頭文字を大文字にする。Welch,Pearson,Spearmanなど。
- 略語は初出時に正式名称を示す。
- 【例】HRV(Heart Rate Variability)を算出した。
- 【例】心拍変動(HRV: Heart Rate Variability)を算出した。
- 主語がない文は書かないこと。下記の文例は,1文目は「制約の強さ」という主語があるが,2文目は主語がなく不適切である。直前の文に主語があるからといって,主語は省略してはならない。すべての文に適切な主語を含むように徹底すること。
- 【間違い】制約の強さは,強すぎると視野が狭くなり,大事な情報が見落とされてしまう。逆に弱すぎても,どの情報を考えるべきかの見分けがつかなくなってしまう。
- 【正しい】制約の強さは,強すぎると視野が狭くなり,大事な情報が見落とされてしまう。逆に制約が弱すぎても,どの情報を考えるべきかの見分けがつかなくなってしまう。
- 主語と適切に結びつく述語・目的語を書くこと。
- 【間違い】参加者はYahoo!クラウドソーシング上で実験に参加された。
- 【正しい】参加者はYahoo!クラウドソーシング上で実験に参加した。
- すべての英数字は,全角ではなく半角とすること。1桁の数字の場合も半角である。
- 【例】StudyではなくStudy
- 【例】12345ではなく12345。
- 数値のルールを以下に示す。
- 平均M,標準偏差SD,z値,t値,F値,相関係数r,p値などの記号は,イタリック体とする。
- r値やp値など,理論上必ず1.00以下となる数値は,冒頭の0を省略して「.123」などと示す。
- 単位があるものは単位を付けて,数値と単位の間には半角スペースを入れる(例外あり)。
- p値は小数点以下3桁,それ以外は小数点以下2桁まで表記する(記述統計量は指標によって調整する)。例:平均 555.5 ms(SD = 55.5),t(20) = 1.23,r = .34,p = .120,d = 0.77
- 括弧による補足説明は,できるだけ避けること。括弧が多いと文が読みにくくなるためである。
- 【悪い例】全身運動(ランニング,ダンスなど)と,部分運動(ピアノ演奏,書道など)は,〜〜〜
- 【良い例】ランニングやダンスなどの全身運動と,ピアノ演奏や書道などの部分運動は,〜〜〜
- 図表などでp値の有意性を示す際は,アスタリスクを用いることが多い。基本的に「*p < .05」「**p < .01」「***p < .001」とし,アスタリスクを用いた場合は図表の注部分にその旨を記載する。
- 括弧は基本的に全角とする。ただし,統計量の中身の記載のみ半角とすること。統計量全体を囲う括弧は全角であることに注意。下記例は,赤背景が全角括弧,青背景が半角括弧,が半角スペースを示す。
- 【例】有意な差はみられなかった(t(5.17) = 1.12, p = .312, d = 0.73, 95% CI [-0.89, 2.29])。
- 章見出しの上は2行,節見出しと項見出しの上は1行の空行を設ける。
- 本文のフォントは「和文=MS明朝」「英文・数字=Times New
Roman」とする。
- 【設定方法】まず,「Ctrl+A」で論文全体を選択してから,フォントをMS明朝に設定し,その後Times New Roman に設定すると,正しいフォント設定となる。配布する論文テンプレートは既にこの設定が適用されているが,作業中にフォント設定が変わってしまうことがあるため,提出直前に再設定すること。
- 句点には全角のマル(。),読点には全角のカンマ(,)を用いる。読点はテン(、)ではないので注意。
- 諸説はあるが,理系論文はカンマを用い,文系論文はテンを用いる傾向にある。心理学は理系論文に該当するのでカンマを用いるのが基本である。
- 提出直前に「すべて置換」機能を用いて,「,」を「,」に置換するとよい
- 修飾語が複数ある文は,長い修飾語を先に書くと,意味が正しくて読みやすい文となりやすい。
- 【悪い例】 厚手の - 白い - 横線が書かれた - 紙 (白い横線?と誤読される恐れあり)
- 【良い例】 横線が書かれた - 厚手の - 白い - 紙
- 段落内で箇条書き表現をする場合は,縦方向に箇条書きにして並べるのではなく,(a)〜〜〜,(b)〜〜〜,(c)〜〜〜,とアルファベットに括弧を付け,改行せずに文章を続ける。
時制・態
- 実際に筆者が行ったことを述べるときは,過去形にする。
- 【間違い】本研究では、この問いについて検討していく。
- 【正しい】本研究では、この問いについて検討した。
- 筆者が行ったことであっても、客観性を重視するときは受動態にする。
- 【間違い】50枚の顔刺激を作成した。
- 【正しい】50枚の顔刺激が作成された。
- ベースとなる時制と態は,章ごとに以下の通りである。もちろん文によって例外はあるため、柔軟に考えること。
章・節 | 時制 | 態 | 例文 |
---|---|---|---|
序論(論証) | 現在形 | 文による | 〜ときに知覚処理が促進することが知られている。 |
序論(目的・仮説) | 過去形 | 能動態 | 〜ことを目的に実験を実施した。 |
方法 | 過去形 | 受動態 | 50枚の顔刺激が作成された。 |
結果 | 過去形 | 文による | 〜を分析したところ,有意な差がみられた。 |
考察(振り返り) | 過去形 | 文による | 〜の傾向がみられたことから,仮説が支持された。 |
考察(解釈以降) | 現在形 | 文による | 〜〜が影響していると考えられる。 |
語句用法
- 学術論文で用いることができる接続詞の一覧である。ここに掲載されていない接続詞の多くは,使用を避けることが望ましい。逆にいえば,ここに掲載されている接続詞だけで論文は完成させられる。
順接など | 並列など | 順序など | 逆説など | 例示・補足など |
---|---|---|---|---|
したがって, | そして, | はじめに, | しかし, | たとえば, |
そのため, | また, | まず, | 一方で, | 例として, |
よって, | さらに, | つぎに, | それにもかかわらず, | 具体的には, |
そこで, | くわえて, | つづいて, | ただし, | とくに, |
これらのことから, | なお, | その後, | - | その中でも, |
- | あるいは, | 第1に, | - | すなわち, |
- | もしくは, | - | - | - |
- 機能語(単独では実質的な意味を持たず文法的役割を果たす語句)は漢字ではなくひらがなで示す。たとえば,「例えば」という語句は,学術論文では「たとえば」とひらがなで示す。代名詞,連体詞,接続詞,感動詞,助詞,助動詞・補助用言,形式名詞は,ひらがなを基本とする。以下の語句は頻出語句である(左が誤りで右が正しい)。
〜等の ⇒ 〜などの | 〜毎に ⇒ 〜ごとに | 例えば ⇒ たとえば |
〜する事は ⇒ 〜することは | 〜と言う ⇒ 〜という | 従って ⇒ したがって |
〜の時に ⇒ 〜のときに | 〜の度に ⇒ 〜のたびに | 特に ⇒ とくに |
〜をした所 ⇒ 〜をしたところ | 〜出来る ⇒ 〜できる | その他に ⇒ そのほかに |
〜の内の ⇒ 〜のうちの | 〜で良いが ⇒ 〜でよいが | 全て ⇒ すべて |
〜が分かる ⇒ 〜がわかる | 〜の通り ⇒ 〜のとおり | 有り無し ⇒ ありなし |
- 語尾において,学術論文でよく使われる頻出表現と,使ってはいけない典型表現を下表にまとめる。
章 | 語尾表現 |
---|---|
序論(論証) | 知られている。報告されている。明らかとなっている。示されている。指摘されている。示唆されている。挙げられる。用いられている。主張されている。みられる。扱う。 |
序論(目的) | 検討した。明らかにした。行った。調べた。目的とした。 |
方法系 | 呈示された。行われた。調査された。検討された。取得された。比較された。用いられた。測定された。 |
結果系 | 行った。明らかとなった。見られた。示された。であった。確認された。 |
考察系 | 考えられる。可能性がある。示唆される。見られる。必要である。主張できる。推測される。 |
使ってはいけない | 〜〜〜〜〜の法則。なのだろうか。なのか。だ。と思う。と考える。と感じる。がわかる。といえる。かもしれない。をみていく。らしい。したい。だろう。のようである。 |
- 指示語は,主語を曖昧にしてスムーズな読解を妨げるため使用をできるだけ避ける。指示語の代わりに,あるいは指示語に加えて,主語を具体的に明記するのが望ましい。
- 【指示語の例】これは,それは,これらは,それらは,そういった,こういった,そのような,このような
- 程度の表現は使用しないこと。物事の程度の強弱などを判断するのは,筆者ではなく読者である。
- 【誇張表現の例】とても,非常に,極めて,すごく,かなり,大変,全然,まったく,しっかり,はっきり,だいたい,絶対に,など。
- 【抑制表現の例】あまり,少し,まあまあ,若干,ちょっと,さほど,たいして,それほど,多少,そんなに,そこそこ,ほどほど,など。
一文一義
- 一文一義とは,「1つの文章には1つの内容を示す」という論文の基本的原則である。
- 【間違い】一般に,錯視とはヒトの視覚能力がいかに不安定なものかを示すと考えられているが,杉本(2020)は,ヒトが外界を正しく理解するための機能を錯視が表すと主張する。」
- 【正しい】一般に,錯視とはヒトの視覚能力がいかに不安定なものかを示すと考えられている。しかし,杉本(2020)は,ヒトが外界を正しく理解するための機能を錯視が明らかにすると主張している。
- 一文一義を意識して文章を書くと,文章がブツ切りのようになりがちである。文章の単なる羅列ではなく,必ず文章全体の流れを意識しながら,文章同士がなめらかに繋がるように書くこと。そのためには,接続詞の活用が重要となる。
- 【間違い】〜〜
- 【正しい】〜〜
パラグラフライティング
- 読みやすくわかりやすい文章を書くための最重要事項である。本資料中でもっとも重要なポイントである。よく理解した上で徹底すること。
- 論文では,結論を後回しにしてはならない。結論を先に書き,その後にその結論の根拠や補足を示すことを徹底すること。パラグラフライティングとは,結論を先に書くための考え方である。
- 1つのパラグラフ(段落)が1つのトピックを示すように文章を分割する。1つのパラグラフあたりの行数は,5〜10行(200〜400文字)くらいが目安である。ただし,もちろん内容によっては,これよりも少ない行数あるいは多い行数でも構わない。
- パラグラフは,そのパラグラフのトピックを説明する「トピックセンテンス」と,トピックセンテンスの根拠・補足である「サポートセンテンス」の2つに大きく分かれる。トピックセンテンスは各パラグラフの最初に書き,その後にサポートセンテンスを続けるようにする。トピックセンテンスは,パラグラフ全体の主張を的確に説明している必要がある。
- なお,場合によってはパラグラフの末尾に,トピックセンテンスを別の言葉で補強したり次のパラグラフに繋げたりするための「コンクルーディングセンテンス」を書くこともある。コンクルーディングセンテンスも,トピックセンテンスと同様に,パラグラフを総括するためのものである。
- パラグラフライティングにおいて最も重要なことは,パラグラフの最初のトピックセンテンスだけ読めば,パラグラフ全体の概要が掴めるようになっていることである。それはすなわち,論文中の全パラグラフの文頭だけを読めば,論文全体の概要を理解できるということでもある。
間違い例
先行研究によれば,睡眠時間が短いと注意力や判断力が低下し,タスク遂行に要する時間が延びる。一方,適切な睡眠を取った群では記憶の定着率が約20%向上したという報告もある。これらのことから,十分な睡眠は作業効率を向上させることが明らかである。
正しい例
十分な睡眠は作業効率を向上させる。先行研究によれば,睡眠時間が短いと注意力や判断力が低下し,タスク遂行に要する時間が延びる。一方,適切な睡眠を取った群では記憶の定着率が約20%向上したという報告もある。
引用
直接引用と間接引用
- 詳細は説明しないので,日本心理学会が発行している「執筆・投稿の手びき」を熟読すること。
- 引用には,「直接引用」と「間接引用」の2種類がある。心理学論文ではAPA-7thのルールに従い,直接引用は原則使わずに,すべて間接引用で書くのが基本である。なお,本当は直接引用しているのに,あたかも間接引用のように書くのは,たとえ出典が明記されていたとしても立派な剽窃である。間接引用をするのであれば,筆者独自の言葉に置き換える必要がある。
- 直接引用:原文を一切変更せずにそのまま掲載する方式。
- 間接引用:原文を筆者によって要約・整理して掲載する方式。
- 「間接引用」は下記のように示す。間接引用では,直接引用とは異なり,引用箇所を鉤括弧で囲わない。間接引用では,オリジナルの引用文を自分で要約・整理する。ただし,著者の意図を歪曲してしまわないよう注意すること。
- この現象は,〜〜〜〜〜〜であることが明らかになっている(杉本,2020)。
- この現象は,〜〜〜〜〜〜であることが明らかになっている(Atkinson, 2020)。
- 杉本(2020)は,この現象を〜〜〜〜〜〜と主張している。
- 【原則使用しない】引用行数が3行以下の「直接引用」は,下記のように引用文を文中に鍵括弧書きで示す。原文の一部を省略した場合は,省略箇所を「…」で示す。
- 杉本(2020)は,「原文そのまま原文そのまま…原文そのまま」と主張している。
- 「原文そのまま原文そのまま…原文そのまま」(杉本,2020)と主張されている。
- 引用行数が4行以上の「直接引用」は,ブロック引用を行う。ブロック引用を使うことは基本的にないため,詳説しない。
文中引用の表記方法
- 引用する場合は,引用箇所に「著者名(First Nameのみ)」「発行年」(できればページ番号も)を示し,かつ論文末尾の引用文献リストで詳細な出典情報を明記する必要がある。
- 出典情報は以下のように示す。著者名や発行年を連結する際に使うカンマは,和文文献の場合は全角カンマ「,」,英文文献の場合は半角カンマ+半角スペース「, 」とする。
- 1人の場合
- ~~~~~~である(Atkinson, 2020)。
- ~~~~~~である(杉本, 2020)。
- Atkinson(2020)は、〜〜〜〜〜〜。
- 杉本(2020)は、〜〜〜〜〜〜。
- 2人の場合(英語文献は著者名を半角「&」で連結、日本語文献は著者名を全角「・」で連結)
- ~~~~~~である(Atkinson & Shiffrin, 2020)。
- ~~~~~~である(杉本・高田,2020)。
- Atkinson & Shiffrin(2020)は,~~~~~~。
- 杉本・高田(2020)は,~~~~~~。
- 3人以上の場合(英語文献は第1著者の後に「et
al.」を付与、日本語文献は第1著者の後に「他」を付与)
- ~~~~~~である(Atkinson et al., 2020)。
- ~~~~~~である(杉本他,2020)。
- Atkinson et al.(2020)は,~~~~~~。
- 杉本他(2020)は,~~~~~~。
- 複数の文献を同時に引用する場合は,下記のように半角セミコロン+半角スペース「;
」を間に挟んで並べる。並び順はLast
Name(名字)のアルファベット順である。
- ~~~~と報告されている(杉本,2020; 渡辺,2020)。
- ~~~~と報告されている(Atkinson, 2020; Shiffrin, 2020)。
- 引用する際は,「括弧書きで書く方法」と「文中に書く方法」の2パターンがあるが,APA-7thの指定に基づき、原則すべて「括弧書きで書く方法」を使用する。
- 【原則こちらを使用】この現象は,~~~~~~であることが明らかになっている(杉本,2020)。
- 【使用は避ける】杉本(2020)は,この現象を~~~~~~と主張している。
- 第三者の図表を引用する場合は,「著者名,発行年,原典中の図表番号」を図表タイトルの末尾に括弧書きで示し、先行研究をもとに筆者が作成した旨を示すこと。
図表
図と表の共通ルール
- 詳細は説明しないので,日本心理学会が発行している「執筆・投稿の手びき」を熟読すること。
- 図表は白黒で作成し,カラーリングは原則行わない。要素同士の区別をしたい場合は,グレースケールの濃淡や点線などを利用すること。ただし複雑な図の場合はカラーリングを行うことがある。
- すべての図表には,図表の通し番号(Figure 1,Figure 2,Table 1,Table
2)と,図表タイトルをつけること。図と表で通し番号は別々につける。図表タイトルにおいて,通し番号の後には全角のピリオド(.)をつけること。
- グラフは図の一種なので,「グラフ 1,グラフ 2,…」などとはしない。
- 図表の上下には1行分の空白を空けること。また図表は中央揃えして,ページの中央に配置すること。
- すべての図表は,掲載するだけでは機能せず,必ず文章で説明する必要がある。その場合は,「Figure 1 に示すとおり,〜〜〜」や「〜〜〜〜〜〜であった(Figure 1)。」などと図表番号を指定して説明をすること。
- たとえ図表に数値が書いてあったとしても,文章でも数値情報を明記する必要がある。あまりに数が多い場合は省略するが,6つ程度であれば各数値名の後ろに括弧書きで数値情報を単位とともに明記すること。
- 【例】反応時間の平均値は,Aは 100.0 ms(SD = 10.0),Bは 200.0 ms(SD = 20.0)〜〜
- 最適な位置に図表が入りきらずに,ページに無駄な余白が空いてしまう場合は,その部分に図表の次に来るべき文章を挿入し,図表は次ページの冒頭で示すこと。
- 図表を用いた文章例は,「結果の書き方」の文章例を参照すること。
- 図表のタイトルは,図表の上部に左揃えで示す。
- 注は,図表の下部に左揃えで示す。
図のルール
- すべての図は,Word以外のソフトウェアで作成すること。PowerPoint,R,Excelなどのソフトウェアで図を作成した後,その図をpng形式の画像に出力してWordに貼り付ける。
- データのばらつきを示すために標準誤差のエラーバーを用いた場合には,それが標準誤差を示すことを図のタイトルに続けて括弧書きで明記する。有意性をアスタリスクで示した場合は,その意味を示す。
表のルール
- 表は,Word上で表機能を用いて作成すること。画像形式で添付することはしない。
- 表の左の項目(スタブ列)は左揃えとし,表の見出しと数値は中央揃えとする。
- 表中の数値の単位は,列見出しに括弧書きで示し,数値自体には付けないようにすること。
- 一番上の罫線のみ太くする。また罫線の本数は可能な限り少なくする。特に縦線は基本的に1本も使用せず,必要最小限の横線のみで構成すること。すべての行に罫線を付ける,ということはしない。
- 表中の情報に補足を加える際は,上付き文字でアルファベットをa, b, c,…の順に付与して,注にて補足する。上付き文字とは,上付き文字のような文字のことである。有意性をアスタリスクで示した場合は,その意味を示す。
Word機能
- 下記のような置換機能が備わっているため,有効活用すること。「高度な検索と置換」では,半角と全角や,大文字と小文字を区別することも可能である。読点や,算用数字の全角半角や,アルファベットの全角半角など,うっかり揃い忘れてしまうことは多々あるため,提出直前に間違っている箇所がないかを一括チェックするとよい。
- あいまい検索のチェックを外すと,大文字/小文字や,半角/全角を区別するチェックボックスにチェックを入れられるようになる。